2005年01月01日作成
2005年01月15日更新

タイトル背景

大井川鐵道(2004年10月07日)(その1)

The Special Providence - 旅行日記 - 大井川鐵道(2004年10月07日)(その1)
(その1), (その2), (その3), (その4), (その5), (その6), (その7), (その8), (その9), (その10), (その11), (その12), (その13), (その14), (その15), (その16)

10月上旬、体育の日を組み合わせた連休が設定できたため、どこかへ出かけようと計画。いろいろと考慮して、とりあえず近々廃止の恐れのある路線はクリアしてあるので、鉄道ファン的にいろいろと面白いところのある大井川鐵道を選ぶことにしました。先年、静岡県内の私鉄路線を一挙に乗り潰しを進めて、岳南鉄道や静岡鉄道、遠州鉄道など全て乗ってあるのですが、その当時がけ崩れで大井川鐵道には不通区間が存在し、全線乗り潰しをしたかったため後回しにされていました。復旧して全線で運行が行われるようになったため、今回出動と相成りました。しかし、計画を立てたのはわずか1週間程度前のことで、あまり事前の下調べができなかったのも事実。現場で面白いものを見つけられるでしょうか。大井川鐵道は東海道本線金谷駅から静岡県の山深く、井川まで65kmの長さがあり、しかも事実上観光目的の鉄道であるということで低速で、日帰りも不可能ではないですが、ゆっくり見ようと思ったら奥地に宿泊をすることは避けられません。ウェブで探して、本川根町の奥泉で営業している民宿が見つかったのでここに予約を入れ、さらに翌日浜松で就職した友人の部屋を訪れる約束をして、簡単な計画で出発しました。行きも帰りも浜松まで/から「ぷらっとこだま」で行くことに。接近しつつあるという台風が最大の懸念です。

なお、この後11月末に友人らと車で大井川流域を再訪問しているので、そちらの記事(今後アップロード予定)と組み合わせて読まれるとよいかと思います。

大井川鐵道の起点金谷は、新幹線の駅では掛川が最寄。しかしぷらっとこだまでは掛川は設定されていないので、浜松から在来線で行くこととします。ぷらっとこだま対象列車として始発の「こだま400号」で出発です。フルカラーLEDに「こだま」であることを示す青が映えます(写真1)。10時25分浜松着、といっても実際には発時刻であり、続行列車待避のため10時19分には既に着いていました。早速在来線へ乗換。311系電車がお出迎え(写真2)。(写真2)は豊橋行きですが、私の乗車した静岡行きも311系でした。普通列車に使うにはちょっと贅沢な感もある車両です。金谷には11時12分到着。


金谷駅に着いて見回すと、下り方には単線トンネルが2本迫っているのが見えます。その手前にダブルスリップスイッチを発見して思わず写真撮影(写真3)。中線が2本もあって、それ同士がダブルスリップで交差しています。良く分からない配線だ、と思って上り方に目をやると、なんと上り方にもダブルスリップスイッチが使われています(写真4)(この写真は露出ミスにつき明度とコントラストを修正)。どうしてこのような駅でダブルスリップスイッチを2基も使うのか謎。停車場有効長を確保するため、といってももっと上り方へ伸ばせそうですしね。


中線があるので当然対向式のホームで、下り線のホームには地下道を使って渡るようですが、上り線のホームから改札を通って外へは全くのバリアフリー(写真5)。大都市近郊でもないのに自動改札が導入されています。同じ駅前広場に面してすぐ脇に、東海道本線の改札を出てくると右側になる側に、大井川鐵道の金谷駅が駅舎を構えています(写真6)。切り欠きホームに造った0番線といった感じで、延々65kmの鉄道を擁する大井川鐵道の始発駅とはちょっと思えません。岳南鉄道でももっと大きな駅舎を構えていました。


地図1 大井川鐵道大井川本線路線図
地図1 大井川鐵道大井川本線路線図

ここでちょっと地勢を整理しておくと、金谷駅は大井川の右岸(右岸・左岸は川の上流から下流の方向を見たときの左右による)、河口から15kmほど遡った位置にあります。大井川鐵道建設当時は、川を渡った対岸の島田から北上するルートと争いがあったそうですが、結局金谷が起点として選定されました。ここから大井川鐵道はずっと右岸を遡り、抜里-川根温泉笹間渡間で左岸に渡り、青部-崎平間でまた右岸に戻って大井川本線終点の千頭に到着します(地図1)。もっとも、崎平-千頭間でもう1度左岸に渡っていますが。千頭はおよそ40km北(営業キロでは39.5km)。さらに千頭から先井川まで井川線が走っています。

大井川鐵道は大井川流域の木材資源開発を目的として建設された鉄道で、関東大震災の影響で木材需要が高まったことを契機に設立されました。金谷-千頭間の全通は1931年。当初は蒸気動力で運転されていましたが、戦後まもなく全線が電化され、電車と電気機関車による運行が行われています。貨物輸送が主目的だったわけですが、それもトラック輸送に取って代わられて今では中部電力の発電所への特殊物品の輸送で時折使われるくらいです。これに対して、国鉄が蒸気機関車を全廃してまもなく蒸気機関車で牽引する列車を復活させ、今では最大1日3往復を運転していて、この列車に乗車する観光客が需要の大半を占めています。また電気機関車も今でも残っていて、蒸気機関車列車の補機についたり、入換作業をしたりしています。


終点井川までの片道運賃は3090円。一方、2日間有効の「大井川・アプトラインフリーきっぷ」が5500円なので、単純往復でもフリーきっぷが得です。もちろん途中下車するつもりもあるので、フリーきっぷを購入しました。寸又峡温泉へ行くバスも利用できるタイプなど、数種類フリーきっぷは用意されていますが、今回寸又峡温泉は行かないので純粋に鉄道線のみのもの。冬季は来客が少ないということか、割引になるようです。このきっぷ、フリー区間は隣の新金谷から井川までで、金谷-新金谷間は往復できるのみ。金谷へ一度でも戻ってきたらその時点できっぷは回収という条件が付けられています。上田交通別所線のフリーきっぷも上田に戻ってきたら回収という条件が付いていましたが、何のためにあるのか分からない条件です。ちょうどこの時期運行されている列車の時刻に合うことですし、行きは千頭までSL急行「かわね路」に乗ることとして、SL急行券と一緒に買い求めました。SL急行券は560円、一方通常の電車で運行される急行もあってこちらの急行料金は150円。所要時間は電車急行 < 電車各駅停車 < SL急行という関係にあります。自動券売機も設置されていましたが、SL急行券やフリーきっぷの類は有人窓口でということで、古風な窓口で購入しました(写真7)。SL急行券は指定席で、見ていると台帳にチェックを入れて手書きで席番を入れて発売していました。今時この程度の規模のオンライン化なんて大して費用も掛からないでしょうに…。SL急行券を発売している箇所もそう多くなく旅行社へのまとめ売りが多いのであまり必要性を感じないのかもしれません。これまた古風な改札を入場(写真8)。


大井川鐵道の金谷駅は単純な棒線ホーム(写真9)。大井川鐵道の車両基地は隣の新金谷にあるため、ここは乗り降りするだけの設備しかありません。また、貨物輸送が既に行われていないので、JRとの線路の接続も切られていました。機回しをすることもできないので、SL急行「かわね路」は、電気機関車を末尾に連結して、電気機関車が牽引する形で駅に入線して来ました(写真10)。この電気機関車は、出発後も隣の新金谷までは末尾にぶら下がって走り、そこで切り離されます。一方、復路は新金谷で末尾に連結して金谷までぶら下がって走り、新金谷まで電気機関車が引いて引き上げるそうです。また、客車が5両までは蒸気機関車単独牽引になりますが、それを超えて増結すると全区間で電気機関車が補機に付くため新金谷での解結はなしだそうです。私としては電気機関車が補機をしていた方が面白いと思いますが、今日は客車はちょうど5両で補機はなしでした。この電気機関車はED50型。


大井川鐵道(2004年10月07日)(その2)へ

(その1), (その2), (その3), (その4), (その5), (その6), (その7), (その8), (その9), (その10), (その11), (その12), (その13), (その14), (その15), (その16)
大井川鐵道(2004年10月07日)(その1) - 旅行日記 - The Special Providence

© SpecialProvidence.net 2004-2005, All rights reserved.
webmaster@specialprovidence.net